実は恐ろしい病気の可能性も、目の違和感と眼精疲労
なんだかものがぼんやりして見える、目がゴロゴロする……、そんな目の違和感を感じている人が増加しています? 特に、長時間パソコンやスマートフォンを使用する人は目を酷使しがちです。しかし、目は交換のきかないとても繊細な器官です。今回は、目の違和感に端を発する眼精疲労について見ていきましょう。
眼精疲労とは? その症状は?
眼精疲労とは、目を持続的に使用した結果あらわれるさまざまな症状の総称です。その症状は主に4つの種類に分類されます。
1.目に違和感を感じる
一つ目は、目に違和感を感じる症状。痛みや目の乾き、目が疲れやすい、ゴロゴロする、かゆみがあるといったものです。最近増えている症状としては、目が乾きやすいというものもあります。
2.見え方に変化がある
二つ目は、目の見え方に変化が出る症状。ものが霞んで見えたり、焦点が合いづらくなったりするものです。また、いつもと同じ明るさでも極度にまぶしく感じることも、この症状のひとつに挙げられます。
3.身体にあらわれる症状
三つ目は、身体にあらわれる症状。目とは直接関係ないように思えますが、頭痛や肩こり、手指のしびれ、吐き気やめまい、胃のトラブルも眼精疲労の症状の一つです。胃がもたれたり、食欲不振になることもあります。
4.精神的な症状
四つ目は、精神面にあらわれる症状です。不眠、イライラ、うつ状態といった精神のトラブルも、眼精疲労の症状に数えられています。漫然と身体がだるい、倦怠感があるという人もいます。
目の違和感から判断する目の病気
先に上げた症状は、眼精疲労から起こる症状ですが、これらの症状があるからとって、単に眼精疲労として片付けてしまうのは危険です。似たような症状を持つ、他の病気の可能性もあるからです。ここではその代表的なものをいくつか紹介しておきます。
1.ドライアイ、眼瞼けいれん
疲れ目の場合、ドライアイや眼瞼けいれんの可能性が考えられます。眼瞼けいれんというのは、まばたきやまぶたの開閉をコントロールする神経回路に異常が起こっている状態です。眼瞼けいれんは、眼精疲労やドライアイと誤診されやすいのですが、ドライアイの治療を受けても改善されません。
2.結膜炎、緑内障、角膜障害
目の痛みやかゆみは、結膜炎、緑内障、角膜の障害の疑いがあります。目が赤い時は、眼精疲労のほかに、結膜炎や結膜下出血といった病気も考えられるのです。
つまり、上記で述べた症状があるから必ずしも眼精疲労と素人判断するのは危険ということになります。目に違和感を感じたら、すぐに眼科医にかかりましょう。
眼精疲労の検査・治療方法
では、眼科ではどのような検査、治療が受けられるのでしょうか?
まずは視力検査、視野検査、眼底検査、眼圧検査、ドライアイ検査といった精密検査を受けます。それらの診査結果から医師があなたの目の状態を判断し、その症状に合った治療法を提案してくれます。
治療法の一例としては、薬の点眼や目を冷やしたり温めたりする治療、視力矯正をしている眼鏡やコンタクトレンズの度数の調整といったものが挙げられます。
この症状だからこの治療というわけではなく、治療法は患者の要望などを加味して選択されますので、担当の医師とじっくり話し合うことが必要ですね。
眼精疲労といっても軽視しないで
パソコンやスマートフォンの普及にともない、目のトラブルに悩む人が増えています。中でも眼精疲労は多くの人が患う可能性のある病気です。少しでも目に違和感を感じたら、遠慮せずに病院に足を運びましょうね。
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